騙されるほうが悪いのか

※これはあくまで「それいけ！アンパンマン」に関する話であり、一般論を述べたものではありません。

・ゲストキャラが特技を見せたがる
・変装したばいきんまんがアンパンマンを攻撃するよう差し向ける
・アンパンマンがやられると変装を解く
ゲストキャラクター「騙したな！ばいきんまん！」
ばいきんまん「ふん！騙されるほうが悪いんだよーだ！」

アンパンマンではよく見られるやり取りだが、もちろん騙すほうが悪い。騙されるほうが悪いと本気で思っているのならあなたもばいきんまんに騙されているか、あるいは詐欺師である可能性が高い。アンパンでも食って落ち着いてほしい。「騙されるほうも悪い」と混同しているなら、てにをはから学びなおしたほうがいい。
こういう言い方をすると身も蓋もないが、言葉の裏にある意味が分からない幼児に向けたアニメにおいて、嘘を、それも悪い嘘を正当化するような描写は基本的にあってはならない。すなわち、悪役であるばいきんまんに「騙されるほうが悪い」と言わせることによって、そういう開き直り自体が悪いことだと言いたいわけである。
では正義の味方のほうは騙したりしていないのか。アンパンマンという作品には非常にたくさんの正義の味方がいるため例外も多いが、基本的には力で解決している。正直これが騙すよりましなのかどうかはわからない。だが、嘘に対しては正直な気持ちで真っ向からねじ伏せるのが彼らのやり方なのだ。